2011年07月08日

血圧が高いと言われたら

高血圧は、現在国内で約3,500万人もいると言われ、国民の4人に1人が罹患していることになります。複数回の各来院時に座位で測定された血圧が、常に最高血圧140mmHg以上、あるいは最低血圧90mmHg以上である状態を高血圧と定義しています。
血圧が高い方でなんら自覚症状もなく、普段の生活は支障もな過ごしておられる方が沢山がいらっしゃいますが、血圧が高いとなぜいけないのでしょうか?
血圧が高いと、脳卒中、心臓病、腎臓病による腎不全、動脈瘤や閉塞性四肢動脈硬化症など、心・血管疾患が合併してきます。これは高い血圧が血管内皮 を障害して、動脈硬化を起こり易くするためです。脳卒中には動脈硬化に由来する脳梗塞と脳出血がありますが、脳出血は高血圧そのものが原因となるもので す。また、高い血圧に抗して血液を拍出する心臓には肥大が起こりますが、肥大は心室壁の伸展性を抑制して、拡張性心不全という状態を生じることがありま す。高血圧を管理するということの意味は、単に血圧を下げることにとどまることなく、高血圧に合併してくるこうした心・血管疾患を予防することにあるので す。
高血圧患者においては、血圧が高いほど、心・血管疾患の合併頻度は高いのですが、心・血管疾患の側からみると、高 血圧はこれを引き起こす要因となる複数の危険因子のひとつに過ぎません。高血圧の危険性は他に伴われている危険因子の有無により、著しく異なってきます。 高コレステロール血症、肥満、耐糖能低下、喫煙、運動不足、心電図上の左室肥大などがそうした危険因子であるとされています。

血圧が高いといわれたら、長い間放置しておくといろいろな病変を引き起こすリスクが高まります。ただ、1度の血圧測定で基準値よりも高かったからといって高血圧とはいえません。血圧は食事や運動、精神面などの影響を受けやすいので、定期的にチェックしてい く必要があります。しかし、高血圧と診断されたら放置しないことです。動脈硬化を始めとして、脳、心臓、腎臓などに病変を起こし、生命が危険になることも少なくありません。

高血圧の原因
高血圧には、大きく分けて2つあります。本態性高血圧(ほんたいせいこうけつあつ)と二次性高血圧(にじせいこうけつあつ)といわれるタイプです。90%程度が原因不明の本態性高血圧で、残りの約10%が何らかの原因で高血圧になっている二次性高血圧です。
 二次性高血圧には、腎血管性(じんけっかんせい)高血圧、腎実質性(じんじっしつせい)高血圧、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫(かっしょくさいぼうしゅ)、クッシング症候群、大動脈炎症候群、大動脈縮窄症(しゅくさくしょう)などによるものがあります。
 本態性高血圧は、生活習慣の乱れや遺伝素因、加齢などが相互に関連し合って発症すると考えられています。


症状の現れ方
 一般に、高血圧自体が何らかの症状を引き起こすことはないと考えられていますが、軽度の頭痛、頭重感や倦怠感(けんたいかん)などを訴えることがよくあります。これらの症状と血圧の因果関係は明らかではありません。ただし、放置すると致命的になる状態の高血圧(高血圧緊急症(こうけつあつきんきゅうしょう)では、激しい頭痛、意識障害、けいれん発作、呼吸困難など重い症状を示します。このような状態では、通常、最低血圧が120mmHgを超えています。
二次性高血圧では、原因により特徴的な症状を示すものもあります。

治療の方法
 本態性高血圧と二次性高血圧とでは、治療法が大きく異なります。
 前者では、重症度に応じて、生活習慣を改善して経過観察するものから、降圧薬を中心とした薬物療法に生活習慣の改善を加えたものになります。
 後者では、高血圧の原因を除去することが主体になります。


<高血圧を予防する生活習慣>  
• 食べすぎを避け、肥満を防ぐ
 太っている人は、即、減量作戦を開始。
• 食塩は1日7〜8gに※
  みそ汁は1日1杯、しょう油やソースはひかえめに、酸味や香辛料で薄味をカバー、めん類の汁は残す、加工食品(ハムやかまぼこなど)をとりすぎない、漬け物はひかえめに。
※健康な人の目標値は1日10g未満
• タバコやアルコール、コーヒーはひかえめに
• ストレスを解消する
 精神的なストレスや極度の緊張も血圧に影響します。スポーツや趣味など自分なりのストレス解消法を見つけることが大切。1日の終わりには、ぬるめのお風呂に入ってリラックスして、十分な睡眠をとりましょう。
• 定期的に血圧の自己測定を
 血圧は心やからだの状態、季節や1日の行動によっても変化します。したがって、自己測定で、普段の血圧値を知っておくことが大切です。
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2011年07月03日

下アゴのズレが病気の原因に?

長年、治療や投薬を受けても、症状をぶり返し辛い思いをしている。なぜ病気が治らないのか?それは「症状を抑えればいい」という、その場しのぎの対症療法に頼っているからではないでしょうか?原因を取りのぞかない限り、その症状が完治することは難しいでしょう。「下アゴのズレ」がこのようにさまざまな病気の原因になっているという説が注目を浴びています。

肩こり、頭痛、腰痛、神経痛、冷え症、動悸、息切れ、不整脈、高血圧、低血圧、貧血、ぜんそく、花粉症、アトピー、胃潰瘍、下痢、 便秘、生理痛、不妊症、自律神経失調症、糖尿、痴呆症、アルツハイマー、近視、乱視、顎関節症、歯ぎしり 、拒食症、過食症、肌荒れ…
実はこれらの症状の根本原因は、アゴのズレも原因といわれています。下アゴがズレて、咬み合わせが深くなっている人は、さらに大きな力で咬むため、頚椎、脊椎を圧縮することになります。「下アゴのズレ」が原因となり、頭痛を起こしている場合、前述の精神的ストレス・身体的ストレスは、筋肉の過緊張をさらに悪化させる誘引になってしまいます。
いびき・睡眠時無呼吸のみならず、腰痛・頭痛・肩こり・アレルギーなど、生活習慣病、慢性疾患の原因のほとんどが、実は「下アゴのズレ」にあるということが分かってきています。アゴがズレると頬にある神経から、絶えずストレスが大脳に送られます。このような人はいくら睡眠時間をとっても疲れがとれにくいのです。

昔の人にはあまり見られることはなかった症状ですが、今の人にとっては共通と言っていいほどの症状らしい下アゴのズレ。現代人は運動不足やストレスによる歯ぎしりなどのために奥歯が十分に伸びていません。 奥歯が十分に伸びていないと、下アゴがズレてしまいます。また、柔らかいものばかりを食べるようになった現代人は元々奥歯の高さが低いのです。さらに、食生活や生活環境・習慣の中で、あるいは歯の治療等で、左右の奥歯の高さは少しずつ変化していきます。

顎関節症患者に多く見られる“アゴのずれ”は、左右の奥歯のわずかな高さの違いが原因となってアゴが傾きはじめます。
短い(低い)奥歯の方が咬みやすいため、低い方で咬むクセがつき、アゴもどんどんそちら側(低い方)にずれていきます。
その結果、アゴの傾きにあわせて口元、目の高さ、鼻筋の歪みも次第に大きくなってくる(顎変形症)のです。これがアゴの成長時期に起こった場合、アゴの成長が左右で極端に変わってくることがあり、下顎枝(右図参照)の長さが左右で2cm以上も違うといったケースもあります。人間は、アゴがズレるとアゴの筋肉バランスが崩れ、同時に全身の筋肉バランスも連動して崩れることが、生理学的現象としてわかっています。

アゴの筋肉と脳を直結する神経(三叉神経)から伝わるアゴの「ゆるみ情報」は、脳に直接ストレスを与える情報となります。つまりアゴがズレている人は、常に脳にストレスを与え続けている状態であり、脳は24時間ダメージを受け続けます。しかもこの現象は、自分では全く自覚することができません。
これが直接原因となって、不眠症、めまい、吐き気、頭痛、肩こり、腰痛、アレルギー、免疫力低下、ホルモンバランスの異常といった障害を引き起こしていくのです。

このアゴがズレた状態が長期に及ぶと、背骨のゆがみや傾斜、脳の機能低下が起こり、種々様々な病状がおこります。この症状を低位咬合症(ていいこうごうしょう)と言い、現在確認されているものとしては150以上の病状があります。
この低位咬合症の多岐に渡る病状には、従来よりそれぞれ別病名があるために、低位咬合症であるにもかかわらず原因を特定できず、未だ不適当な対処治療がなされている場合が少なくありません。
医師から、全身を調べたが異常がないと言われたときは、このアゴのずれが病気の原因ではと疑ってみることもいいかもしれません。ほとんどの医師は、アゴがズレてるかどうかを調べることはまずないでしょう。
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2011年07月02日

ラジウム温泉・岩盤浴

日本で有名なラジウム温泉といえば、山梨県の増富温泉、鳥取県の三朝温泉、それと岩盤浴の玉川温泉が特に有名です。特に玉川温泉は古くから「難病を治す」とされ、昭和の初め頃から、東北大学医学部や岩手大学、弘前大学などにおいて盛んに研究されました。玉川温泉の医学的効果は「玉川温泉研究会」が発足するほど多くの学者によって数々の詳細な臨床的研究が行われてきました。また、三朝温泉は日本を代表するラジウム温泉とされ、岡山大学医学部の御舩先生のグループが37年間にわたる統計の研究から、三朝地域のガン死亡率は全国平均の2分の1であると発表されています。

ラジウム温泉とは地下水が、天然の放射線を出しているウラン鉱石やモナザイト鉱石(成分はトリウム)などの近くを通って湧出したもので、温泉法では自身で放射線を出す能力がある温泉、「放射能泉」に分類されます。このようなラジウム温泉や岩盤浴の地域では、温泉や土壌、岩盤から発生するラドンや微量の放射線が、肉体が本来持っている自然治癒力を刺激・活性化します。この微量のラドンや放射線が、人間の自然治癒力を刺激・活性化する効果を「放射線のホルミシス効果」といいます。
ラジウム温泉では、こうした放射線を含むガスを呼吸器から、お湯につかって皮膚から、飲泉によって口から取り入れる事が出来ます。ラドンやトロンが体の中に入ると強力なイオン作用により、血液の流れがよくなり、コレステロール、窒素化合物などを排出させたり、こりや痛みの元の老廃物を分解、体の毒素を排出してくれます。

ラジウム温泉で発生するラドン治療は脳下垂体が刺激され、副腎皮質ホルモンが分泌されることにより抗炎症作用、アレルゲンに対する過敏反応を軽減させる働きがあります。ステロイドや消炎鎮痛剤などとちがって、自分の体の中から炎症を阻止しようとし、血流も改善されるというものです。副腎皮質ホルモンの分泌が促進され、ケガの組織の再生が早い、卵巣の病気が少なくなる、鎮痛効果や高血圧の低下、喘息やリウマチの症状の改善、などの報告がされています。また、高血圧や卵巣の病気は顆粒球が組織破壊をする病気で、リウマチも免疫が抑制された状態で顆粒球が発生する活性酸素による組織破壊ですが、微量の放射線が副交感神経を優位にさせてリンパ球の割合を増やすことがこれらの症状を緩和改善してくれます。
遠赤外線やマイナスイオンとの相乗効果

ラジウム温泉には微量の放射線を出すだけではなく、同時に作用している遠赤外線やマイナスイオンの相乗効果があります。遠赤外線の熱は深達力が優れていて、体の芯まで温める働きがあります。遠赤外線は実は人の体からも出ており、鉱石から発せられる遠赤外線と人から出る遠赤外線が重なり合い、共振作用をおこし、デトックス効果が現れます。細胞内の原子の活動を活発にし、細胞内に沈着している有害金属の排出までも促進してくれるのです。

癒し効果のマイナスイオンは正式には電子のことですが、ラジウム温泉ではウランがラジウムからラドンやトロンに変化する過程で陽イオンが発生して電子が集まるために、空気中にはマイナスイオンが多くなります。マイナスイオンは活性酸素を安定化させ、副交感神経を優位にしてくれます。

空気清浄機などにはイオンを発生させてほこりを吸着除去する電気集塵装置が使われていますが、この装置から発生するマイナスイオンや電磁波は体に有害なものとされています。森林や滝、鉱石などの自然界にあるマイナスイオンと人工的につくられたマイナスイオンとは体に与える影響が違います。

イオン化作用は血液をサラサラにし、血行をよくして全身の毛細血管を開くので、抹消の循環が改善され、体温が上昇します。血液は酸性に傾く程に血液粘度が高まるのですが、体の中に電子が多くなると血液を弱アルカリpH7.4に近づけてくれます。こうしたイオン化作用を利用したゲルマニウムやチタンの装身具もありますが天然のラジウム温泉・ホルミシス効果に勝るものはありません。
ラジウム温泉が療養のための温泉といわれる理由は、体内の酸化が還元され、生命力を刺激し、新陳代謝を促進、免疫力を高めるパワーがある「放射線のホルミシス効果」にあるといえるでしょう。
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ホルミシス効果

今から約40年前、米国NASAのアポロ計画に協力した生命科学者、ミズーリ大学のラッキー博士は、宇宙線という激しい放射線が地上の何百倍の強さでおそってくる宇宙に人を滞在させることの影響を考えて、30年以上におよぶ調査研究と小動物実験をつづけました。その結果、放射線とからだとのかかわりについて権威ある学会誌 Health Physics 誌(1982年12月)に、「放射線は微量であれば決して毒ではない。それどころかかえって生命の活力を刺激し、健康に役立つことの方が多い」ということの200以上の参考資料を付けた大論文「微量放射線によるホルミシス効果」を発表しました。ラッキー博士が微量の放射線量だと「体の健康に役立つ」と提唱したのがきっかけで、各国で盛んに研究されるようになり、この事実は多くの実験データーや臨床データによる研究によってこの論文の結果を裏付けています。

私たちの回りには、もともと自然に放射線が存在しています。宇宙からふりそそぐ放射線、大地から出る放射線、食物にも放射性物質が含まれています。また、空気中にはラドン(Rn)という放射性物質が存在しているなど、常に私たちは微量の放射線に囲まれて生活しています。
ラッキー博士の研究結果によると、この自然放射線の100倍程度は人体に有害ではなく、さらに放射線は微量であれば生命の活力を刺激し、自らの体に備えた免疫機能呼び醒ましてくれるといわれています。日本においても電力中央研究所で研究が始まり、1988年から電力中央研究所と岡山大学医学部との共同研究をはじめ、東京大学、京都大学、大阪大学でも、さまざまなレベルの臨床実験が行なわれるようになり、多数の「ホルミシス効果」研究報告がされています。

一般に放射線はこわいという認識がありますが、放射線には天然放射線と人工放射線があって、ラジウムやトリウムのような天然放射線の場合、一定量を越さない限り、微量放射線なら害があるどころか医療に対しては確実に治療効果が確認されています。
人工放射線がなぜ怖いかというと、ウランに中性子をぶつけて人工的に核分裂を起すとプルトニウムという物質になります。これはもともと自然界にないもので、強い放射能を持ち(半減期は24000年)化学的にも非常に毒性が強いのです(ダイオキシンと並び、人類が創り出してしまった最悪の物質の一つ)これは大変な害があって骨髄などに入ってしまうと造血機能を狂わせ、白血病のもとになります。ガンの放射線治療には同じように原子炉内で自然に出来てしまうコバルトという放射線を使います。

天然放射能鉱石の原子は核分裂を繰り返して崩壊し、その過程でラドンやトロンというガス体になります。ラドンやトロンは体の中に入ると強力なイオン作用により、血液の流れがよくなり、コレステロール、窒素化合物などを排出させたり、こりや痛みの元の老廃物を分解、体の毒素を排出してくれることは、天然放射能泉の湯治効果としても知られています。

元の原子量の半分が崩壊する期間を半減期といいますが、ラドンの原子量半減期は3.8日、トロンにいたっては僅か52秒と非常に小さな数値です。半減期が短いために体内に蓄積されることなく、完全無害となって安心して療養に使えます。

ラジウム温泉など天然放射能泉の湯治効果の評価は昭和30年代より、天然放射線の医療効果の研究としてすすみ、特に玉川温泉について、それまでに発表された数多くの研究論文を整理した上、テーマを北投石に絞って天然放射線の医学的効用を臨床で確認するに至りました。玉川温泉の湯治効果の正体は泉源の北投石のもつトリウムという元素ですが、この北投石と同質の鉱物であるモナズ石(モナザイト)にも同等の効果があることがわかっています。(北投石は天然記念物のため採掘出来ません)

モナザイトの放射線で生活習慣病の根源である高血圧の改善、動脈硬化の予防等が確認されています。

大脳皮質に多く含まれる脂質は酸化されると毒性の強い過酸化脂質になりますが、これが動脈硬化を起こし老人性の脳血管障害の原因になります。過酸化脂質が多い程老化が進んでいるといえるのですが、局部的な老化とも言えるリウマチ性関節炎、糖尿病、アルツハイマー、パーキンソン、各種アレルギー性またはアトピー性皮膚炎、腎障害、高血圧、膠原病など難病の多くは、免疫細胞の動きなどで局部の細胞が活性酸素によって死滅し、さらにその周囲の多くの細胞が機能を失うことによって進行していくのです。微量の放射線は、この過酸化脂質を減少させ、これらの難病の進行を抑えるばかりでなく、周囲細胞の細胞膜の過酸化脂質が減少し、膜の透過性が回復することは、脳細胞、内臓、血管などの機能の回復が期待できます。

細胞は自らの生命を守るために自己修復を促していますが、修復のできない細胞は自殺させてしまうプログラムを持っています。未然に除外することで、ガンなどになるかもしれない危険な要因を持ってしまった細胞を、その危険な要因が動き出す前に取り除いているのです。重大な病を未然に防いだりするのもその一つで、この活動をアポトーシスと呼びます。多くの障害から自己を守り、健康を維持するために自らが進化の過程で備えた大切な機能です。ホルミシス効果にはアポトーシスの誘導とがん細胞を攻撃するリンパ球数の増加がみられ、このことが傷害細胞のがん化抑制の主な要因になるといわれています。
この他、体の芯まで暖め、共振作用によるデトックス効果も現れる「遠赤外線効果」。
抗酸化酵素の働きを促し活性酸素を安定化させる「マイナスイオン効果」。
微量放射線で間脳を刺激し各種ホルモンの分泌を活発にすることで細胞の新陳代謝を促進し、若さを蘇らせる「アンチエイジング効果」など、天然ラジウム温泉と同等の湯治治療効果、それがホルミシス効果なのです。
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自然治癒力について

ケガをしても風邪をひいても時間がたてば自然に治る。これは私たちが持っている生命の力、自然治癒力がなせるものです。私たちはもともと病気になっても自分自身で治していこうとする力を持っているのです。しかしそれを無視して、たんに物理的に治そうとするばかりではそこに歪みが生じます。私たちが持っている自然治癒力を出来るだけ高めていくことが出来れば、進行したガンや原因不明の難病も治る可能性があるのではないでしょうか。事実、余命を医師に宣言された患者が奇跡的に生還した例は数えきれないほどあります。これらはすべて自然治癒の力によるものだといえるでしょう。

西洋医学は、戦争戦地で役に立つ外科的な医学として急速に発展しました。そして対症療法・逆症療法であり、投薬と手術を治療の主な方法とする侵害的な医療です。従って救命救急処置などの分野では他を寄せ付けない長所がありますが、逆に原因のはっきりしない慢性疾患などは不得手です。医薬品の副作用や医療過誤の際の重篤度が高いという重大な短所があることも認識しなければなりません。

体が病気から回復するのに10の力が必要とすると本来、自然治癒力は9、医療と薬は1の比率であるべきです。近代医療では医療と薬が主役で、自然治癒力は脇役だという考えを持ってきました。しかしながら医療行為が原因で生ずる疾患を「医原病」と呼びますが、アメリカではなんと死亡や負傷の原因の第一位が「医原病」となっており、毎年25万人以上の方が医原病で亡くなっています。このため現代医学から自然治癒力を高める代替医療への関心が高まり、移行が始まっています。

代替医療というのは、現代の西洋医学以外の医学や医療の総称です。この中には、東洋医学(漢方、鍼灸、気功など)全般、食養生、アーユルべーダ、アロマテラピー、カイロプラティック、波動医学、色彩療法、各種サプリメント、呼吸法、太極拳などの他、医療・療法としてはまだ認知されていない様々な療法も入っています。

ストレスになりうる環境の変化に対して、生体を安定した恒常的状態に保とうとする仕組みをホメオスタシス(homeostasis)といいます。例えば、冬の寒い日は身震いをして体温を上げようとし、夏の暑い日は、汗をかいて体温を下げとようとします。このように、私たちの体には環境変化に対して体の内部状態を一定に保っていこうとする調節の仕組みがあります。自然治癒力がスムーズに働く為には、体内の恒常性の維持(ホメオスタシス)の働きが大切で、ホメオスタシスは神経・免疫・内分泌(ホルモン)の相互作用によって維持されています。ホメオスタシスの働きは体のあらゆるところで見られますが、もっともわかりやすく身近なものはストレスに関係している自律神経のはたらきでしょう。自律神経というのは脳から体内の各臓器にはりめぐらされ、私たちの意思とは無関係にはたらいている神経のことです。食事をとると意識しなくても胃や腸がはたらくのも、寝ていても心臓が鼓動するのも、この自律神経がはたらいているからです。自律神経には交感神経と副交感神経の2系統があり、ホメオスタシスを維持しています。

交感神経は心臓の拍動を速め、血圧を上げ、筋肉を収縮させるなどのはたらきをします。どういう時にはたらくかというとストレスが加わった時です。人前で話をしないといけない時に緊張したり、不安を感じて心臓がドキドキしたり、冷や汗をかいたりしますが、これは交感神経がはたらいているために起こるものです。ここでいうストレスは心の問題だけではなく、激しく体を動かしたときや、けがや手術などで身体的にショックを受けることもストレスになります。副交感神経は、その反対に心臓の拍動を遅くしたり、血圧を下げたり、筋肉を弛緩させて体を休息・リラックスの状態にもっていくようにはたらきます。常に極端な体の状態にならないように、交感神経と副交感神経は相互にうまくはたらき合って、どちらかが優位になっても体をもとの状態に戻しています。

自律神経の乱れは白血球のリンパ球と顆粒球のバランスにも影響し、免疫力を低下させ、病気を引き起こすということもわかってきました。交感神経優位の時は細菌などの微生物が体に入りやすくなり、アドレナリンを出して、その受容体を持つ顆粒球を増やします。しかし増え過ぎた顆粒球は活性酸素を放出して正常な細胞もどんどん酸化させ、炎症・破壊をして病気を引き起こします。顆粒球が増加してリンパ球が減少するため、小さなサイズの敵に対しての処理能力が落ちて免疫力が低下します。交感神経優位の場合は胃、十二指腸潰瘍など炎症系の病気やひどいときは膠原病などの自己免疫疾患、ガンになる恐れがあります。

副交感神経優位の時は消化の過程で体に不都合な物質を処理するため、アセチルコリンを出してその受容体を持つリンパ球を増やします。リンパ球が増加し顆粒球が減少するため、顆粒球が本来処理するべき敵、つまり本来敵とはみなさないものにまでリンパ球が過剰に反応して、喘息やアトピー性皮膚炎、花粉症といったアレルギー反応を引き起こします。自律神経は人によってさまざまなリズムがあり、外部環境によっても変わりますが、免疫学から見ると病気との関連性もわかってきました。自律神経のバランスを整えることは健康維持に大きく影響しています。

ガンの発生率が高くなるのは40代から、いわゆる仕事でも生活面でもストレスが強くかかりやすい世代です。病気を発症する大きな原因はストレスであり、一番見過ごされているのもストレスです。ストレスを抱えている人の交感神経の緊張が続き、顆粒球が増え、リンパ球が減ることによって引き起こされます。特にガンの場合はリンパ球の減り方が極端であり、免疫力の低下によって引き起こされる病気の中でも、免疫制御の極限で発症している病気ということがいえます。しかし、健康な人でも1日に100万個のガン細胞が生まれているといわれています。100万個というと多く聞こえますが人間の細胞60兆個の 0.000016%、アポトーシスで細胞死する細胞約3000億個からみても、0.003%にすぎません。

免疫力さえ正しく作用していればガンは発症しませんし、強い免疫力を持っていればガンは怖い病気ではないのです。ガンの初期はリンパ球が健康な人と比べても極端に少ないというものでもありません。通常健康な人のリンパ球の比率は35%ほど、一方ガンの初期では30%を少し切る程度です。この程度あれば人間の体は十分ガンと闘うことが出来ます。ところがこの段階で抗ガン剤治療などをすればリンパ球は一気に減少し、ガンの進行を促すことにもなりかねません。この世代の人に「これまでの生活習慣を180度改善してください」と言ってもなかなか決断が難しく、場合によっては仕事をやめなくてはならないかもしれません。また体力的にもさほど衰えていない時期であれば医師からは確実に手術、抗ガン剤、放射線といった3大治療をすすめられるでしょう。たとえ手術をするにしても最低限の手術にとどめ、そこから先の治癒については免疫療法に任せることが最良の選択です。

私たちはもともと自然治癒力という素晴らしい力を持っているのですが、秩序の乱れが激しすぎて回復させるパワーが不足したりと、その力がおよばないことがあります。そのときは病気として表に現れてきます。例えばDNAが傷つくと、自然治癒力で修復できるといっても、次から次に傷ついているのでは修復作業はと浮いて追いつきません。その結果ガン細胞が発生してしまうこともあるでしょう。このようなとき、現代西洋医学では物理的な力を使って治療をしてきたわけですが、一方では自然治癒力を高めて病気を克服することも考えられます。自然治癒力を高めていくことを基本とし、薬や手術などを補助的に使うことが本来の治療ではないでしょうか。
現代医学では克服出来なかった、がん、糖尿病、高血圧、リウマチ、アレルギー、アトピー性皮膚炎、喘息、痛風、腰痛、神経痛、うつ病、アルツハイマーなどの難病も年々増加しています。その要因として、生活が便利になった反面、食品添加物、大気汚染物質、昔にはなかったその他の有害物質が私たちのまわりには沢山あり、それらが毎日体内に入ってきています。そうした現代の生活によって自然治癒力は弱まってきていることがあげられます。現代生活は体内にしても自然環境にしてもゆがみが生じやすくなっています。できるだけ自然で調和のとれた状態に修正していくことで自然治癒力を高めていくべきでしょう。自然とともに生きていることを忘れずに、都会で暮らしていても、自然との調和を生活の要とすることが大切だといえるでしょう。
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免疫のしくみ

私たちの生活は、いろいろな食べ物や人混みの中などで、数え切れないほどの細菌と遭遇しています。免疫とは、私たちの体に入ってくるこれら細菌等の敵と闘い、体を守るシステムのことです。私たちの体はすぐれたこの仕組みによって、気づかないうちにいつも守られているのです。免疫システムは生まれながらに持っている「自然免疫」と生きて行くうちに後天的に力をつける「獲得免疫」の大きく2系統があります。

自然免疫の働きは、相手を選ばず、細菌の侵入や体内のがん細胞に対しても同じように働き、同じ敵が繰り返し侵入・発見されてもその効果に変化はありません。生まれた時から体に自然に備わっている抵抗力といえます。風邪にかかりやすい人、かかりにくい人は、この自然免疫の働きが大きく影響しています。

獲得免疫は自然免疫をくぐりぬけて侵入してきた外敵に対して集中攻撃を行います。おたふくかぜやはしかなどのウイルスに感染した場合に闘い、一度目の敵を記憶し、同じ敵を素早く鎮圧するので同じ病気にはかかりません。この獲得免疫は、生まれた時には備わっておらず、後天的に獲得されていく免疫です。獲得免疫を活用した予防が、皆さん何気に受けている予防接種ですね。

免疫のしくみ 免疫力は主に血液中の白血球がその役割を担っています。白血球は約60%の顆粒球、約35%のリンパ球、そして約5%のマクロファージで構成されています。マクロファージは顆粒球、リンパ球に敵の侵入を知らせる司令塔で、敵を丸ごと飲み込む大食いの食いしん坊細胞です。顆粒球は大腸菌やウイルスなど比較的大きいサイズの細菌と闘います。敵を包み込み、活性酸素をまき散らして化膿性の炎症を起こします。膿みや緑色の鼻水は顆粒球が細菌と闘った後の顆粒球の死骸です。敵をやっつける活性酸素ですが、過剰になると酸化を促進し、正常な細胞を傷つけて変異をさせてしまう原因になります。

小さなサイズの花粉やウイルスを担当するのがリンパ球で、闘いの指令を出すヘルパーT細胞、マクロファージから敵の情報を受け、敵と闘うキラーT細胞、敵に合わせて抗体をつくり闘うB細胞、闘いの終了を合図し、キラーT細胞の攻撃をやめさせるサプレッサーT細胞と、連携プレーで闘います。
免疫力という言葉は一般的になってきましたが、免疫は細菌などへの攻撃だけではなく、実は最も大切な事は免疫が上手く機能するために免疫系統で正しくコミュニケーショションがとれているかということなのです。マクロファージ、B細胞、T細胞はサイトカインという特別なタンパク質の受け渡しをして綿密なコミュニケーションを行なっています。サイトカインには、インターロイキン、インターフェロン、腫瘍壊死因子などがありますが、免疫系の細胞のひとつひとつが活性化されることで、細胞間でサイトカインの放出と受け取りが次々行なわれ、免疫細胞の活性化が加速度的に進むしくみになっています。
ところが、このコミュニケーションがうまくいかなくなることで、本来は敵と闘うはずの免疫機能が間違った方向に働いてしまい、自分自身を攻撃してしまうのが免疫異常の状態です。免疫系が間違えて皮膚細胞をアタックすればアレルギー・アトピー、関節軟骨細胞をアタックすれば、リウマチ関節炎、すい臓のランゲルハンス島ベータ細胞をアタックすればI型糖尿病になります。つまり免疫力とは免疫細胞が敵と闘う力とそれをつかさどる正しいコミニュケーションとが合わさって、免疫力が高いといえるのです。

私たちはとてもすぐれた免疫システムをもっていますが、残念ながら年齢とともに免疫力は低下していきます。あまり意識しなくても免疫力が保てるのは10代後半〜40代前半ぐらいと言われています。40代後半からは免疫を保つ工夫が必要ということで、今まで平気だったからと何もケアしないでいると、すぐにいろいろな不調を引き起こすことになります。さまざまな体のトラブルは50歳ぐらいからグッと増えてきます。免疫力が高い間は、体に少しくらい不調があっても抑え込むことができますが、免疫力が落ちるとそれを防ぎきれなくなります。健康に過ごすためにも意識して免疫力を保つ努力をしましょう。
免疫力の源は腸と保温

健康でいるために必要不可欠なのは、栄養と保温、睡眠、それに加えて重要なのは腸内環境を整えることです。それは命をつかさどるエネルギー源が腸に依存しているから。細胞呼吸と解糖によって行われたエネルギー代謝は腸から吸収した栄養を分解してそこで得られるエネルギーを生命活動に利用するプロセスになっています。つまり命の本質であるエネルギー源のすべては腸から取り込まれているのです。腸内環境を整えるにはクエン酸を含む梅干し、納豆菌を含む納豆、フラクトオリゴ糖を含むタマネギ、ニンニク、ゴボウ、乳酸菌やビフィズス菌を含むアルベックスといった植物性エキス、食物繊維グルカンを含む干しシイタケ、キクラゲ、シメジなど、整腸作用があって免疫機能を高める食品を摂るよう心がけましょう。また、腸の消化力は特に口腔内の咀嚼によって助けられます。よく噛んで唾液を分泌するという免疫の最重要システムを活用することが大切です。

腸内環境が改善されると、摂り入れられた食物が腸で分解吸収されて栄養となり、良い血液が造られます。普段の生活で、農薬や化学物質に汚染された食物やストレスなどの影響で、腸内環境が乱れると、血液が汚染され、ドロドロとした血液が造られることになります。血液は、全身の細胞に栄養や酸素を供給し、老廃物を運び出すなど大変重要な働きをしています。その血液がサラサラと全身の隅々へスムーズに行き渡ることで健 康的な身体を維持していくことが出来ますが、コレステロールの多い血液やドロドロした血液は、健康を害する元となりかねません。

食道、胃、腸などの消化管は特別な免疫システムを備えていますが、なかでもとりわけ重要なのが腸です。人間の免疫機能の60パーセント程度が腸管に集まっていて、それらは腸管連リンパ組織(GALT)と呼ばれています。そして免疫システムとは60兆個に及ぶすべての細胞群の細胞呼吸によるエネルギー代謝のシステムのことをいいますが、腸はそのすべての窓口になっていて、血液が腸から吸収された酸素や栄養、毒物から細菌、ウイルスまでをもすべての細胞群に配送しているのです。 また、小腸はメラトニン、コレチストキニンなど、たくさんの消化管ホルモンを分泌しています。メラトニンは、免疫力の低下を防ぎ、老化を防ぐといわれています。コレチストキニンは、興奮を鎮め、やすらぎや安心感を生み出すとされています。気功でいう丹田は内臓をコントロールする太陽神経叢という自律神経のネットワークに相当し、小腸にも相当すると考えられます。丹田は「精」をつかさどるといわれています。精とは生命の根元的なエネルギーの源、すなわち「元気」の源です。

腸は私たちの体で最大の免疫臓器で、腸をいかに元気で良好な状態にしておくかが、免疫力を向上させる大きなポイントです。したがって、免疫力を高めるには、呼吸を正し、腸の消化・吸収力を正常に保つ事が大切で、その為には暴飲暴食をやめ、胃腸を冷やさないことです。
冷たいものを摂ると、腸が冷え、それによってまずいことが2つ起こります。ひとつはばい菌が自動的にM細胞から白血球に入り、血液とともに体中をめぐること。もうひとつが、腸内の副交感神経を通じて神経伝達物質が脊髄のニューロンに作用し、その反応が大脳辺縁系に即座に伝わる事です。かき氷など食べた時に、なぜか脳がキーン!とした経験があると思いますが、これは三叉神経の冷反射です。氷温ほどに冷えたものを摂っていると呼吸器や腸や生殖器や脳にも障害を負います。また、寒冷刺激で腸の細胞は障害を受け、腸管に集まっている免疫系全体の60パーセントの細胞やリンパ組織がダメージを受けます。

例えば偏頭痛は冷えた腸の酸素不足に要因があり、自律神経系の内臓の筋肉を制御する内臓脳に起こると考えられます。そしてこれが過ぎるとうつ病になります。さらに腸が冷やされて大量のウイルス感染が脳神経細胞と腸の細胞に発生した結果、腸の神経細胞が死んでしまうと、脳細胞も崩壊し、代謝がうまく行かなくなります。これが日本人やアメリカ人に多いアルツハイマー病です。冷やし過ぎたビール、アイスクリームの食べ過ぎは要注意です。腸を中心に体を暖かく保っていれば全身の細胞がいきいきと活動し、細胞の新陳代謝がスムーズに行われます。昔から「冷えは万病の元」「体を温めれば病気は治る」と言われてきたのもこの理由からです。

体を温めるには遠赤外線を利用することも効果的です。遠赤外線は0.76〜1000マイクロメートルの波長を持つ電磁波で副作用もなくクリーンなエネルギーです。照射を受ける部分の分子に振動エネルギーを与えて運動を活発化させ、発熱させる作用があります。体を構成する分子の運動が活発になれば、当然細胞の活動も活性化します。そのため血行がよくなり体が温まるのです。また、遠赤外線を当てることによって体内の水分子が動きだし、水分子の間に挟まれていた有害物質や脂肪は解放されて体外に排出されます。これが遠赤外線による発汗・毒素排泄効果です。
活性酸素と現代病

私たちの体は、呼吸、消化、吸収で外部から取り込んだ物質によって、体内で膨大な種類の物質を作り出して生きています。日常的に呼吸し、体内で食物をエネルギーに変換する際に副産物としてできる活性酸素のフリーラジカル(強力反応性物質)がDNAを損傷したり、DNAや細胞を破壊し、細胞膜を酸化、多くの酵素やタンパクを破壊し、血液中の物質を酸化して血管内壁に沈積物を作り、脳細胞を破壊して老化を進行させるなど、さまざまな危害を加え続けています。実は、これが老化や殆どの難病が発症する原因にもなっていることが解明されてきました。

20世紀医学で克服出来なかった難病を列挙してみますと、がん、糖尿病、高血圧、リウマチ、アレルギー、アトピー、ぜんそく、痛風、腰痛、神経痛、うつ病、アルツハイマー、その他の生活習慣病、老化に伴う病気などと数多くありますが、これらは活性酸素による弊害から、健全であるべき細胞や細胞付近の物質までが破壊、または機能が低下し、代謝不全となり、発症することが指摘されています。

活性酸素は、体内の異物(細菌、ウイルス、化学物質など)や刺激(ストレス、紫外線など)に対し、免疫システムが防御の目的で、白血球中の好中球で活性酸素をつくります。つくられた活性酸素が適量なら異物を攻撃して私たちの身体を守ってくれます。しかし免疫異常があり、好中球で作られた活性酸素の量が多ければ、逆に身体(細胞や臓器)を傷つけてしまいます。結果的にこのことが、癌や脳・心疾患などの成人病や老化を引き起こします。
活性酸素は、細菌やウイルスをやっつけると同時に、私たちの細胞や臓器をも攻撃するため、活性酸素は「両刃の剣」といわれています。

私たちの体には活性酸素による被害を抑えるために、抑止(酸化防止、損傷防止)、修復(DNA損傷の修復)、排除(異常細胞の摘出除去)などの防御機構が備わっています。
「抑止」は、細胞の中でつくられている活性酸素分解酵素SOD(スーパーオキサイド ディスムターゼ)、GPx(グルタチオンペルオキシターゼ)などで、活性酸素を化学的に無害なものに変えてしまって、活性酸素の被害を阻止してくれます。
「修復」は、 DNAは活性酸素によって常時激しく損傷を受け、これには二重螺旋破断もありますが、多くの種類の酵素やたんぱくの連携活動で毎日猛烈な修復が続けられています。
そして 「排除」は、DNAの異常がもはや染色体変異の状態で修復できるものではないと、 その細胞または周囲の細胞の遺伝子が判断した場合、細胞自殺の命令が出て、この命令を受けた細胞は核破砕という即死的な激しい死に方で消滅するアポトーシスと呼ばれる細胞自殺です。これはがん細胞の排除は勿論、胎児の段階で異常が見つかった場合に奇形児が生まれるのを防ぐメカニズムにもなっています。
私たちの体は60兆個もの膨大な数の細胞で出来ていますが、その中で健康を維持するために死んでもらわなければいけない細胞があり、そのまま放置すると逆に私たちの生命が危うくなるのです。このように1日に約3000億個の細胞がアポトーシスで自発的に死んでおり、アポトーシスは、生物の体の形作りや細胞社会の秩序を守るためにかかせない仕組みです。
活性酸素から人体を守るための酵素SODの活動力は個人差もありますが、40歳を過ぎる頃から低下してきます。また高齢になるとアポトーシスは徐々に多くなるといわれますが、脳でのアポトーシスが多くなると老年期認知症となります。糖尿病では年齢によらずアポトーシスでB細胞が減少しているという見方があります。
活性酸素の発生要因として、農薬や加工食品などの化学物質、精神的ストレス、大気や水質の環境汚染、電磁波などさまざまなものがありますが、余分な活性酸素は現代病に深くかかわっています。
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2011年07月01日

健やかな睡眠とは

夜型の生活習慣による生活リズムの乱れや、ストレスに満ちた社会を反映してか、不眠に悩まされる人が増えているようです。厚生労働省がおこなった睡眠に関する調査によると、現代人の5人に1人が不眠症など睡眠に関する悩みを抱えていることがわかっています。
また、この中で、10人に1人が長期の不眠で悩んでいるという深刻な状況が浮かび上がっており、特に20〜40歳代の働き盛りの年代に多くみられます。理由としては、多忙で睡眠時間が十分にとれないという社会生活上の理由が最も多く、次に多かったのが精神的ストレスでした。
家庭、学校、職場、ありとあらゆる場所でさまざまなストレスにさらされている現代人にとって、「不眠症」は生活習慣病の一つといえるかもしれません。

睡眠の役割は脳のクールダウンです。脳はエネルギー消費が高いため、非常に壊れやすく、もろい部分です。元気な脳に回復するためには必ず睡眠は必要です。眠っている間に昼間の学習を記憶として定着させたり、不要な記憶の消去も行なわれたりすると考えられています。熟睡した深い眠りのノンレム睡眠は「脳の眠り」ともいわれ、眠りについて1〜2時間で、一晩のうちで一番深い眠りに入ります。呼吸や心臓の拍動は遅くなり血圧も下がります。体内の熱を発散させるため発汗作用が活発になり深部体温が約1度下がります。脳波は深い睡眠状態に現れるデルタ波で、脳が休息しているので揺り起こしてもなかなか起きません。その後「体の睡眠」といわれるレム睡眠に入ります。レムとは急速眼球運動(RapidEyeMovement)の略で目玉が動き、呼吸、拍動も増加し、血圧も少し高く体温も上昇します。脳波は浅い睡眠状態に現れるシータ波が主で脳は目覚めているときに近い状態です。体の緊張は解け、夢を見ることも多い眠りです。
子供の成長・疲労回復・美容などに重要

健康な人の場合、ノンレム睡眠とレム睡眠は90分周期で一晩に4〜5回交互に朝まで繰り返されます。睡眠に入る前は体温が一日の中で一番高くなり眠気を催します。寝入りばなの3時間、最初の2セットが非常に大切な時間です。これは睡眠が免疫力の増強と深くかかわっていて、脳下垂体から新陳代謝を活発にする成長ホルモンや免疫細胞の間の情報を伝達するサイトカインのインターフェロンやインターロイキンなどがこの時間に血液中に活発に分泌するためです。成長ホルモンは体の補修にとっては非常に大切で、疲労を回復したり、怪我を修復したり、体全体のダメージを回復する重要なホルモンです。このホルモンは成長期の子供には非常に大切で、眠りの深い子供ほど成長ホルモンがたくさん分泌されます。寝る子は育つといわれるゆえんです。

また皮膚の新陳代謝も促進するので女性にとっての美容にも深く関わります。深い睡眠は、体温が下がっていく過程で得られるため、ノンレム睡眠で体温を下げ、レム睡眠で体温を上げるというリズムをつくっていきます。睡眠中に何回も起こる発汗作用は体温を下げ、深い眠りを得ようとするためのものです。睡眠は前半はノンレム睡眠が集中し、時間が経つにつれて後半はレム睡眠が長く続くようになります。そうしてだんだんと目覚めに向かっていきます。ストレスから体を守る糖質の調整、血圧を正常に保つ副腎皮質ホルモン、コルチゾールも睡眠中に増加を始め、朝方に最高となり、目覚めた後の活動に備えます。

不眠症の原因と解消・改善
夜眠れない原因をいくつか列挙してみるとリウマチなどの身体的痛みが伴う場合にも眠れなくなりますし、薬物の副作用、統合性失調症・うつ病などの精神性疾患から夜眠れなくなることもあります。高血圧の方も眠れないと言われる方が多いようです。睡眠時無呼吸症候群を伴やいやすいことや、治療に使われる薬の副作用、血圧を高めているストレスの影響などが考えられています。
夜眠っている間、交感神経は活動を休め、血圧は低くなるように調整されていますが、夜眠れないというストレスが血圧にも悪影響を与え、悪循環に陥るケースです。また、糖尿病があると、のどの渇きがあったり、夜トイレに行くことが多くなりがちで、これらが眠りを妨げることがあります。睡眠の時間が短かったり、深い睡眠がとれないと、インスリンの働きが悪くなり、血糖値は高まります。

眠れない原因が比較的はっきりしている場合と、ストレスなど原因がよく分からない場合がありますが、病気の人や運動不足、高齢者の不眠症には大きく2つのタイプがあります。ひとつは交感神経緊張型の不眠症です。生活の精神的なストレスや、病気が原因の痛みやしびれ、かゆみ、だるさ、冷え、こりなどの症状もストレスになり、その不安からますます眠れなくなるということがあります。すべての高齢者に当てはまるわけではありませんが、加齢につれて脳内の睡眠中枢の働きが衰えたり、眠りを誘うホルモンであるメラトニンの分泌量も減少するため、全般に眠りが浅く、長続きしないと言われています。年齢とともに夜中のトイレの回数が増え、なかなか眠れないという方は下半身の冷えが原因です。下半身を暖めることで改善が期待出来ます。

もうひとつの原因は副交感神経緊張型の不眠症です。昼間に体を動かしたり、運動をしないため体が疲れないので眠れないというものです。血液の循環が悪くなる原因のひとつは筋力の衰えにあります。運動は筋力を発達させることで新陳代謝を促し、細胞の活性化を図ります。体のだるさで眠れない方は筋力低下による血行不良が考えられます。副交感神経緊張型の不眠症の対策はなんといっても運動をすることです。原因の異なる不眠症ですが、すべて睡眠薬や抗不安剤、睡眠導入剤で解決されてしまいます。こうした薬の働き方は、脳に働きかけて神経伝達ブロックという仕組みで眠らせてしまうやり方で、脳に働きかけるため、必ず興奮状態が残り、いずれも薬によって交感神経緊張型になってしまいます。睡眠薬の副作用は、日中の倦怠感や筋弛緩作用のための転倒、血栓や肝機能障害などと、常用は大変危険です。また依存性の強い薬なので、突然止めると飲む前より眠れなくなることもあります。薬による「不眠症の解消」という考え方は極力避けましょう。

良質な睡眠
私たち体温(体の中心の体温)は、日中は高く、睡眠中は低くなるというリズムがあり、夜になると中心の熱を全身に発散して冷まし、眠りやすい状態にします。ただしこの時に寝室の温度や湿度が高いと熱がうまく発散されず、寝苦しくなることがあります。
梅雨は夏ほど気温は高くないものの、湿度が高いために同じような状態になることがあります。

快適に眠るためには、梅雨から夏の間は、室温26度前後、湿度50〜60%を保つように工夫しましょう。同じ温度でも湿度が低くなると快適度が増すので、梅雨の時期は通気を心がけ、湿気を下げましょう。洗濯物やぬれたものは寝室に持ち込まない。観葉植物は多く置かないといったことの他、寝具についても次のようなことに気をつけましょう。湿気は寝苦しくなるだけでなく、ダニ(ダニは湿気の他、フケ、ホコリが好き)やカビの原因にもなるので、寝室や寝具は常に乾燥・清潔を心がけましょう。布団は、汗やフケなどで汚れやすく、ダニが発生しやすいので要注意です。
カビやダニ、室内の有害化学物質は、さまざまなアレルギー疾患を引き起こし、またせっかく病気やアレルギーの治療をしていても寝ている間にそれらを吸い込んでしまうようではいつまでたっても治りません。睡眠環境を整え、良質な睡眠で免疫力を強化することが健康維持への早道です。
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生活環境にあふれる原因物質

空気環境にあふれる原因物質

健康のために食べ物について気を使う方は多いと思いますが、空気が健康に与える影響に気をつけている方は少ないのではないでしょうか。私たちが1日に体内に取り入れる物質は空気が83%、飲食は15%程度です。長時間過ごす家や職場の空気環境がダニやカビ、ハウスダストや化学物質で汚れていると、いくら食べ物だけ気をつけていてもアレルギーなどにかかる心配があります。普段すごす場所の空気環境にももっと気を配りたいものです。

室外でも有害ガスを吸い込む危険性はたくさんあります。団地や学校、公園などの芝生には除草剤や殺虫剤が定期的に散布されています。また公共施設などのいたるところが有害な薬剤で消毒されています。田畑以外での農薬散布もゴルフ場に限らず街でもひどく汚染されているといえます。また工場の排煙や自動車の排気ガスなどによる大気汚染。都市部の空気汚染が深刻です。特にディーゼル車の排気ガスがアレルギー発症の引き金になっているといわれています。

大気汚染を気にして窓を開けない家庭が増えています。マンションもその傾向が強く、「換気不足」による「化学物質汚染」「掃除機の排気によるホコリやダニアレルゲンの微粒子汚染」も深刻な問題です。高気密、高断熱住宅の推進で、室内空気が汚染。ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOC)がアレルギー・過敏症の原因と考えられています。石油ストーブ・ファンヒーターなどの暖房器具から発生する二酸化窒素などの物質も同様に影響します。

室内空気中の「浮遊塵」は大きくて重いものから床や家具の上などに落ちていきます。砂ぼこり、花粉などは早く落下します。しかし、室内のホコリの大半を占める人間・ペットのアカやフケ、「ダニアレルゲン」などの微粒子や、繊維カスなどの軽いものは、いつまでも空気中に漂っています。都市部では外気から入るディーゼルの排気ガスに含まれる粒子状物質なども空気中に漂っている時間が長い物質です。

微粒子は軽いので日中は冷暖房や人が動くことで空気中を循環しています。夜中に空気の対流がなくなると数時間かけて床や家具の上に舞い降ります。浮遊塵が部屋に降り積もると「ハウスダスト」と呼ばれます。朝、人が動き出すと微粒子はまた舞い上がります。鼻炎の方が起きたてに猛烈にくしゃみが出るのはこのためです。「モーニングアタック」と呼ばれています。花粉症も、花粉だけではなくホコリに反応するケースが多く見られます。

またカビは吸い込むことでアレルゲンとなります。日本の木造の家は多湿の環境でカビが生えやすいものです。また、逆に最近のマンションなど、高断熱・高気密の家では却って風通しが悪くなり見えないところにカビが生えやすいと言われています。風呂場など、水回りの通風と乾燥に心がけましょう。また、洗濯物を家の中で干している家庭は室内のカビが多く、その結果喘息の子供が多いという研究もあるようです。

湿気
湿気の害は、家だけではなく人の健康にまで大きな影響を与えています。床下結露などから湿気が畳に及ぶと、カビやダニを発生させ、さまざまなアレルギー疾患の一因となります。さらに、リューマチ・関節炎・神経痛などと湿気の関わりも問題になっています。人間が快適と感じる温度とダニ・カビ・風邪のビールス等が増殖する温度は、20〜30℃でほぼ同じですが、人間が快適と感じる湿度40〜60%ではダニ・カビ・風邪のビールス等は増殖しにくいことわかっています。もはや、たかが湿気とはいえず、家族の健康のためにも湿気対策は避けて通れません。

揮発性有機化合物(VOC)
VOC(volatile organic compounds)とは、揮発性を有し、空気中で気体状となる有機化合物の総称であり、トルエン、キシレン、酢酸エチルなど多種多様な物質が含まれます。シックハウスで問題になる代表的な有害物質で、家の中のどんなところに使われているのかを見ると、
外壁材 トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの塗料材
床材 トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの塗料材ホルムアルデヒド含有の合板材、スチレン含有の断熱材
壁紙材 ホルムアルデヒド含有の可塑剤や接着剤
家具 ホルムアルデヒド含有の合板、接着剤
天井・キッチン収納庫 ホルムアルデヒド含有の合板、ボード
タンスの中 防虫剤に含まれるパラジクロロベンゼン
など、化学物質過敏症やシックハウス症候群の原因となる要素は、普段何気なく過ごしている日常にこそ潜んでいるのです。

微生物由来揮発性有機化合物(MVOC)
シックハウス問題が発生し、その原因として建築材料等から発生する揮発性有機化合物(VOC)が1990年代後半より注目され、VOCの低減化に向けた技術開発や対策が進められてきました。そして、その効果は室内空気中のホルムアルデヒド濃度の顕著な減少として現れています。しかし、人体への影響を懸念して使用量を抑えたVOCの中には、ホルムアルデヒドのように防腐・防カビ効果のある物質が含まれていたため、その低減化によって細菌やカビの増加という新たな問題が生じています。さらに、それらが生成するMVOCによってもシックハウス症候群が発症することが分かってきました。

室内に生育する細菌やカビなどの微生物、なかでもカビは一般住宅の室内空気1m3中に数個から数千個が胞子の状態で浮遊しており、喘息やアレルギーの原因となることが知られています。また、カビなどの微生物が代謝の副産物として放散するMVOCにはジェオスミンのように特有の臭い(カビくさく土のような臭い)を持つ物質が多く、気中濃度の上昇につれて強い臭いを感じるとともに皮膚や目、のどが刺激されます。皮膚や目、のどへの刺激はシックハウス症候群における典型的な症状であり、これまでの研究においても微生物汚染が発生した建物内で多く検出されるMVOCとシックハウス症候群との関係が報告されています。MVOCの低減化は、なかでもカビ対策が重要です。住居のカビには、クラドスポリウム(クロカワカビ)、ペニシリウム(青カビ)など約60種類があり、湿度の高い浴室や台所、洗濯機やエアーコンディショナー等の家電製品、結露したサッシや壁紙などで成長します。カビの成長には適当な湿度(80%以上)と温度(25〜30℃)、それに栄養(食べこぼしやアカなどの室内のチリ等)が必要なことから、逆にこれら条件を回避することがカビ対策につながります。

NOx SOx
大気中の空気汚染も見過ごせません。代表的なものでNOx、SOxといわれる化学物質の発生が問題になっています。 窒素酸化物(NOx)というのは、一酸化窒素や二酸化窒素などのことで、石油などが高い温度で燃えたときに空気中の窒素からできます。空気中のNOx(窒素酸化物)の半分は自動車から出ているといわれていて、のどや気管支をいためる原因となります。なかでもディーゼル排ガス中には粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOx)が含まれており、その低減が課題となっています。 硫黄酸化物(SOx)というのは、重油や石炭が燃えるときにできる二酸化硫黄や三酸化硫黄などのことで、火力発電所、産業用ボイラ、セメント工業等が主な発生源となります。せきや気管支炎、喘息などを起こし、植物を枯らす原因にもなるともいわれています。また、この窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)が雨にとけこむと、酸性雨になります。

空気環境の改善

化学物質は空気より重いので床に近いほうから溜まっていきます。ダニのフンや死骸、ハウスダストも床から巻き上げられ、また床に落ちて行きます。同じ家で暮らしていても、小さなお子さんは大人よりもずっとたくさんの汚れた空気を吸ってしまっています。また1日の1/3近くの時間を過ごす睡眠中も同様のことが言えます。

人の体にはもともと、有害な物質を解毒し、排泄できる仕組みがあります。解毒の中枢は何といっても肝臓です。口から摂取された食べ物は、内臓を経て肝臓で解毒され、その後、全身の血管へ運ばれます。
一方、空気は鼻毛や粘膜である程度は浄化されますが、肺を通ってすぐに全身の血管へ運ばれてしまいます。すでにアレルギーや鼻炎などで睡眠中も口呼吸になってしまっている方は、有害物質やアレルゲンはほとんどそのまま肺に吸い込んでしまいます。つまり、空気中に含まれる有害化学物質は解毒されないまま、全身を巡ってしまうのです。多くの化学物質は、水に溶けにくく、脂に溶けやすい性質があるので、容易には排泄されず、徐々に脂肪組織に蓄積されていきます。運動や入浴などで代謝がよくなると、再び分離し、血液によって肝臓に運ばれ解毒され、最後に汗や尿や便に混じって排泄されるのですが、運動不足やストレスによる代謝不良の多い現代人は解毒・排泄できずに化学物質を蓄積しつづけ、自分の許容量を超えてしまい、ある日突然、発症する人が増えているのです。

室内空気の改善はどんなことに注意すればいいのでしょうか。最も注意したいのがふとんの上げ下ろしで、部屋の浮遊塵が普段の1000倍にもなることです。また、布製ソファに座るときや、ベッドに入ったときなども微粒子が大量に浮遊します。掃除機の排気も部屋の空気を汚す機種が多いので注意しなくてはなりません。

従って、寝具や布製ソファなどに潜り込んだホコリやダニアレルゲンを取り除かないと浮遊塵は減りません。空気清浄機でホコリを取るより、高性能の掃除機で潜り込んだホコリやダニアレルゲンを取り除くことが先決です。室内空気中の「化学物質」は「換気」をすることで減らせます。しかし、冷暖房や天候、就寝時など換気ができないと、揮発性有機化合物(VOC)の濃度はどんどん上がっていきます。例えば、新築住宅に入居した直後に、ぜんそくや花粉症を発症した方には、ホコリや花粉などアレルゲンを取り除くのはもちろん有効なことですが、室内の化学物質を除去することを考えるほうが、より効果が発揮されます。

<空気清浄機>
空気清浄機室内の空気をきれいにするということで空気清浄機がさかんに売られていますが、いわゆるシックハウスのような、家屋や家具から次々と発生するにおいや有害ガスには空気清浄機は除去することは出来ません。タバコの煙やほこりは取ってもほとんどの空気清浄機はイオンを発生させてほこりなどを吸着除去する電子集塵装置が使われています。そして多くのものはマイナスイオンを発生すると言われていますが、装置から発生するマイナスイオンや電磁波は身体に有害なものとされています。森林や滝などの自然界にあるマイナスイオンと人工的に電気でつくられたマイナスイオンとは身体に与える影響が違います。さらに除菌効果などを売り物にしている空気清浄機もありますが、それによってつくられた無菌室のような部屋はかえって人間の免疫力を低下させてしまうでしょう。
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アレルギーとは

厚生労働省の調査では、日本人の3人に1人が、皮膚・呼吸器・目鼻にアレルギー症状があることが明らかになりました。気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症、アレルギー性結膜炎などが代表的な「アレルギー性疾患」です。

アレルギーとは、日本語で言うと過敏症です。接触した原因物質(アレルゲン)に対して、体が過敏に反応することを言います。人間の体には免疫という防衛機構が備わっています。これは細菌やウイルスといった外敵が体内に入り込んだときに体を守るために働くのです。免疫系が細菌やウイルスといった微生物と闘うときには、身体にいろいろな症状を起こすことで微生物を排除しようとします。例えば風邪の時の症状を考えてください。熱が出て、咳・痰が出て、鼻水が出て、時には下痢をする。発熱することで熱に弱い細菌を弱らせます。咳や痰・鼻水は気管支や鼻の粘膜にいる微生物を外へ出す反応です。下痢も腸の粘膜にいる細菌や微生物を排除するために起こっています。

ところが、本来外敵でも何でもない、食物、ダニ、花粉、ペットなどのアレルゲンが体の中に入ったときに免疫系が「外敵が来たのかな?」と勘違いして反応が起こってしまうのがアレルギー反応です。この勘違いの反応が起こりやすい人をアレルギー体質、またはアトピー素因があるといいます。アレルギーは免疫が非常に関与し、本来、生体防御に働くべき免疫が過剰な過敏反応を起こし、自分に障害を与える状態をいいます。

体内に進入した異物を検出すると顆粒を放出し、体内のアレルギー反応と局所的炎症反応の引き金役となるのが肥満細胞(mast cell)といいますが、この細胞は普段は働いていません。
ところが外部から侵入してきたアレルゲン(抗原)に対し、人体はIgE抗体と呼ばれる抗体を作って反応します。
IgE抗体は、原因となるアレルゲンとの接触を繰り返すうちに肥満細胞と結合し体内に蓄積されていきます。この蓄積が一定の水準に達すれば、症状がでる条件が整い、この状態で再びアレルゲンに接触すると、肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されます。これらの化学伝達物質の作用によってさまざまなアレルギー症状が現れてきます。

IgE抗体は、健康な人の体内にはごくわずかしか存在しません。ところが、アレルギーが起こっている人の場合には、アレルゲンに対して、IgE抗体をたくさん作り、その後、アレルゲンが再び入ってくるとアレルギー反応を起こします。IgE抗体を作りやすく、アレルギー疾患になりやすいアトピー素因という体質があります。
アトピー素因がある人も、すぐにアレルギーを起こすわけではありません。免疫系は、最初にアレルゲンを「吸い込む(鼻・のど・気管支の粘膜への接触)」、「食べる(胃腸の粘膜への接触)」、「触る(皮膚への接触)」など粘膜面などへ接触して体内に入って来たときは、「これはなんだろう?覚えておこう」で終わってしまいます。

その後何度も繰り返しアレルゲンに接触することによって、「これはなんだろう」から「こいつは敵だ!」と誤って反応してしまうのです。アレルゲンに何度も何度も接触することで免疫系が「敵への反応の仕方」をしっかり学習してしまうんですね。 何回も接触していてもなにも起きなかった人が、ある時突然、アレルギー症状が出る、ということがあります。接触する回数が多くなればなるほど、身体が学習する回数も上がり、アレルギーを発症する確率が上がるのです。

アレルギーは昭和40年代から欧米を中心に出現してきた病気で、国民3人に1人が持っている文明病と言われています。いったい現代は、アレルギー出現以前とどこが違うのでしょう?

以下のような事柄が考えられます。
1.車の排気ガス、ダイオキシンなどによる大気汚染
2.食品添加物や合成化学物質の日用品(建材、シャンプー、歯磨き粉、洗剤など)
3.農薬や殺虫剤、除草剤などの氾濫
4.電気や電波、TVなどの電磁波などの影響

シックハウス・シンドロームといわれる「化学物質過敏症」や日常使用する商品に含まれる環境ホルモンによる健康障害など、人間を取り巻く環境もますます厳しくなりました。しかし、アレルギー症状の治療法は、現在ではまだ完全な解決に至っていないのが現状です。「なぜアレルギーになったのか?」を考えることも重要です。
アレルギーと免疫

アレルギーの原因として、卵、大豆、牛乳などの食べ物や、花粉、ハウスダスト、ストレス、遺伝的要素などが考えられます。しかし、昔からある花粉や食べものがなぜ最近になってアレルギーの原因といわれるようになったのでしょう。実は近年急速に私たちの生活内に増えて来た農薬、食品添加物、抗菌剤、殺虫剤、ホルマリンなどの化学物質、そして排気ガスなどによる空気汚染が関与していることが医学的にもわかってきました。アトピー性皮膚炎などのアレルギーの真の原因は化学物質にあり花粉やハウスダストは単なる誘因物質と考えられます。免疫学的には、ウィルスや細菌などに対する抗体産生機序(抗体のつくられるしくみ)と、ダニ・花粉・食べ物などに対する抗体産生機序との違いが分かってきました。

医学的には複雑なメカニズムになっているのですが簡単に説明すると、ウィルスや細菌が体内に侵入した場合、リンパ球の一種であるヘルパーT細胞のT型が刺激され、インターフェロンの働きで、ウィルスや細菌に対する抗体を作ります。次に同じウィルスや細菌が体内に侵入してきた場合、その抗体がウィルスや細菌と反応して攻撃しまので、はしかに一度かかると二度とかからないのはこのためです。

一方、ダニ・花粉・食べ物のたんぱく質が体内に侵入した場合は、リンパ球の一種であるヘルパーT細胞のU型が刺激され、インターロイキンの働きで、ダニ・花粉・食べ物などの抗体(IgE抗体)を作ります。そのためにダニ・花粉・食べ物のアレルギーによる、アトピー性皮膚炎・喘息・花粉症などのアレルギーが生じます。ちなみにこのインターフェロンやインターロイキンのことをサイトカインと呼びます。

ヘルパーT細胞T型とU型は互いに抑制しあっており、例えばアトピーの人が風邪をひいて高熱を出したとき、湿疹や痒みが治まり、風邪が治ると、再び湿疹や痒みが現れるといったことがあります。これは、風邪のウィルスに感染したことにより、一時的にヘルパーT細胞T型が強まり、ヘルパーT細胞U型が抑制されたと考えられます。

農薬を使った農作物、防腐剤などの食品添加物を使った加工食品、抗生物質を大量に使った畜産物や魚介類、塩素消毒された水道水などにより、食べ物や飲料水から細菌などの微生物が体内に入らないようにされています。食べ物や飲料水の細菌はすべて悪いものではなく、体にとって有用な微生物も多いのです。以前は、どろんこ遊びをして、鼻水をたらしている子供たちが大勢いました。これは、常にある程度のウィルスや細菌に感染している状態であり、ヘルパーT細胞T 型の活性が強まり、ヘルパーT細胞のU型の活性を弱めていたのです。つまり細菌感染の時には、違う細胞成分が優位になっており、そのことから、細菌、雑菌に多く触れている子供の方がアレルギーを起こしにくかったのではないか、といわれています。

最近では、生活習慣の悪化を含む、様々なストレスや生活環境内での防腐剤・消毒剤・抗菌剤等を多く使うようになってきたため、ヘルパーT細胞T 型の活性が弱まり、ヘルパーT細胞U型の活性を抑制できなくなり、ヘルパーT細胞U型の活性が強くなってしまいました。その結果、以前はアレルギー反応を示さなかった、ダニ・花粉・食べ物等に、過敏に反応することが増えたのです。本来免疫細胞は細菌やウイルスなど病原体から身を守るために働くものです。しかし、抗菌剤や薬剤などに頼り細菌やウイルスを排除しすぎ、免疫細胞のありあまった力が花粉やダニなどに振り向けられてしまったことも原因です。

以上のことからアトピーなどのアレルギー疾患を改善するには、ヘルパーT細胞T型の活性を強め、ヘルパーT細胞のU型の活性を抑制すればよいことがわかります。アトピー性皮膚炎の湿疹症状やステロイド軟膏中止後の離脱症状は、よい意味で皮膚に細菌感染を起こし、ヘルパーT細胞T型の活性を強めようとしているからなのです。その結果、ヘルパーT細胞U型の活性を抑制し、アトピー性皮膚炎を根本的に治そうとしています。
これが自然治癒力であり、正常な自律神経の働きです。自然治癒力は病気を治そうとする力ではありますが、病気の症状そのものが自然治癒力の現れでもあるのです。このように身体が正常な免疫システムへ戻し、アトピーを治そうとそうとしているところへ、ステロイド剤を含む薬剤や酸性水等を長期間使用することにより、皮膚の炎症を抑えたり、細菌を殺してしまうと、ヘルパーT細胞T型の活性を弱めてしまいアトピー性皮膚炎の根本的治癒にはなりません。更に、ステロイド剤を含む薬剤は、ヘルパーT細胞U型の活性を抑えることで、炎症や湿疹・痒みを軽減します。その結果、ヘルパーT細胞T型とU型両方の働きが低下し、体全体の免疫力が弱くなってしまいます。サイトカインとアレルギーの相関関係は研究がすすんでいます。ステロイド剤などの薬物抑制に依存しない治療方法が解明される日も近いことでしょう。
posted by 東出孝治 at 01:37| Comment(0) | TrackBack(0) | アレルギー | 更新情報をチェックする
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