2011年07月02日

自然治癒力について

ケガをしても風邪をひいても時間がたてば自然に治る。これは私たちが持っている生命の力、自然治癒力がなせるものです。私たちはもともと病気になっても自分自身で治していこうとする力を持っているのです。しかしそれを無視して、たんに物理的に治そうとするばかりではそこに歪みが生じます。私たちが持っている自然治癒力を出来るだけ高めていくことが出来れば、進行したガンや原因不明の難病も治る可能性があるのではないでしょうか。事実、余命を医師に宣言された患者が奇跡的に生還した例は数えきれないほどあります。これらはすべて自然治癒の力によるものだといえるでしょう。

西洋医学は、戦争戦地で役に立つ外科的な医学として急速に発展しました。そして対症療法・逆症療法であり、投薬と手術を治療の主な方法とする侵害的な医療です。従って救命救急処置などの分野では他を寄せ付けない長所がありますが、逆に原因のはっきりしない慢性疾患などは不得手です。医薬品の副作用や医療過誤の際の重篤度が高いという重大な短所があることも認識しなければなりません。

体が病気から回復するのに10の力が必要とすると本来、自然治癒力は9、医療と薬は1の比率であるべきです。近代医療では医療と薬が主役で、自然治癒力は脇役だという考えを持ってきました。しかしながら医療行為が原因で生ずる疾患を「医原病」と呼びますが、アメリカではなんと死亡や負傷の原因の第一位が「医原病」となっており、毎年25万人以上の方が医原病で亡くなっています。このため現代医学から自然治癒力を高める代替医療への関心が高まり、移行が始まっています。

代替医療というのは、現代の西洋医学以外の医学や医療の総称です。この中には、東洋医学(漢方、鍼灸、気功など)全般、食養生、アーユルべーダ、アロマテラピー、カイロプラティック、波動医学、色彩療法、各種サプリメント、呼吸法、太極拳などの他、医療・療法としてはまだ認知されていない様々な療法も入っています。

ストレスになりうる環境の変化に対して、生体を安定した恒常的状態に保とうとする仕組みをホメオスタシス(homeostasis)といいます。例えば、冬の寒い日は身震いをして体温を上げようとし、夏の暑い日は、汗をかいて体温を下げとようとします。このように、私たちの体には環境変化に対して体の内部状態を一定に保っていこうとする調節の仕組みがあります。自然治癒力がスムーズに働く為には、体内の恒常性の維持(ホメオスタシス)の働きが大切で、ホメオスタシスは神経・免疫・内分泌(ホルモン)の相互作用によって維持されています。ホメオスタシスの働きは体のあらゆるところで見られますが、もっともわかりやすく身近なものはストレスに関係している自律神経のはたらきでしょう。自律神経というのは脳から体内の各臓器にはりめぐらされ、私たちの意思とは無関係にはたらいている神経のことです。食事をとると意識しなくても胃や腸がはたらくのも、寝ていても心臓が鼓動するのも、この自律神経がはたらいているからです。自律神経には交感神経と副交感神経の2系統があり、ホメオスタシスを維持しています。

交感神経は心臓の拍動を速め、血圧を上げ、筋肉を収縮させるなどのはたらきをします。どういう時にはたらくかというとストレスが加わった時です。人前で話をしないといけない時に緊張したり、不安を感じて心臓がドキドキしたり、冷や汗をかいたりしますが、これは交感神経がはたらいているために起こるものです。ここでいうストレスは心の問題だけではなく、激しく体を動かしたときや、けがや手術などで身体的にショックを受けることもストレスになります。副交感神経は、その反対に心臓の拍動を遅くしたり、血圧を下げたり、筋肉を弛緩させて体を休息・リラックスの状態にもっていくようにはたらきます。常に極端な体の状態にならないように、交感神経と副交感神経は相互にうまくはたらき合って、どちらかが優位になっても体をもとの状態に戻しています。

自律神経の乱れは白血球のリンパ球と顆粒球のバランスにも影響し、免疫力を低下させ、病気を引き起こすということもわかってきました。交感神経優位の時は細菌などの微生物が体に入りやすくなり、アドレナリンを出して、その受容体を持つ顆粒球を増やします。しかし増え過ぎた顆粒球は活性酸素を放出して正常な細胞もどんどん酸化させ、炎症・破壊をして病気を引き起こします。顆粒球が増加してリンパ球が減少するため、小さなサイズの敵に対しての処理能力が落ちて免疫力が低下します。交感神経優位の場合は胃、十二指腸潰瘍など炎症系の病気やひどいときは膠原病などの自己免疫疾患、ガンになる恐れがあります。

副交感神経優位の時は消化の過程で体に不都合な物質を処理するため、アセチルコリンを出してその受容体を持つリンパ球を増やします。リンパ球が増加し顆粒球が減少するため、顆粒球が本来処理するべき敵、つまり本来敵とはみなさないものにまでリンパ球が過剰に反応して、喘息やアトピー性皮膚炎、花粉症といったアレルギー反応を引き起こします。自律神経は人によってさまざまなリズムがあり、外部環境によっても変わりますが、免疫学から見ると病気との関連性もわかってきました。自律神経のバランスを整えることは健康維持に大きく影響しています。

ガンの発生率が高くなるのは40代から、いわゆる仕事でも生活面でもストレスが強くかかりやすい世代です。病気を発症する大きな原因はストレスであり、一番見過ごされているのもストレスです。ストレスを抱えている人の交感神経の緊張が続き、顆粒球が増え、リンパ球が減ることによって引き起こされます。特にガンの場合はリンパ球の減り方が極端であり、免疫力の低下によって引き起こされる病気の中でも、免疫制御の極限で発症している病気ということがいえます。しかし、健康な人でも1日に100万個のガン細胞が生まれているといわれています。100万個というと多く聞こえますが人間の細胞60兆個の 0.000016%、アポトーシスで細胞死する細胞約3000億個からみても、0.003%にすぎません。

免疫力さえ正しく作用していればガンは発症しませんし、強い免疫力を持っていればガンは怖い病気ではないのです。ガンの初期はリンパ球が健康な人と比べても極端に少ないというものでもありません。通常健康な人のリンパ球の比率は35%ほど、一方ガンの初期では30%を少し切る程度です。この程度あれば人間の体は十分ガンと闘うことが出来ます。ところがこの段階で抗ガン剤治療などをすればリンパ球は一気に減少し、ガンの進行を促すことにもなりかねません。この世代の人に「これまでの生活習慣を180度改善してください」と言ってもなかなか決断が難しく、場合によっては仕事をやめなくてはならないかもしれません。また体力的にもさほど衰えていない時期であれば医師からは確実に手術、抗ガン剤、放射線といった3大治療をすすめられるでしょう。たとえ手術をするにしても最低限の手術にとどめ、そこから先の治癒については免疫療法に任せることが最良の選択です。

私たちはもともと自然治癒力という素晴らしい力を持っているのですが、秩序の乱れが激しすぎて回復させるパワーが不足したりと、その力がおよばないことがあります。そのときは病気として表に現れてきます。例えばDNAが傷つくと、自然治癒力で修復できるといっても、次から次に傷ついているのでは修復作業はと浮いて追いつきません。その結果ガン細胞が発生してしまうこともあるでしょう。このようなとき、現代西洋医学では物理的な力を使って治療をしてきたわけですが、一方では自然治癒力を高めて病気を克服することも考えられます。自然治癒力を高めていくことを基本とし、薬や手術などを補助的に使うことが本来の治療ではないでしょうか。
現代医学では克服出来なかった、がん、糖尿病、高血圧、リウマチ、アレルギー、アトピー性皮膚炎、喘息、痛風、腰痛、神経痛、うつ病、アルツハイマーなどの難病も年々増加しています。その要因として、生活が便利になった反面、食品添加物、大気汚染物質、昔にはなかったその他の有害物質が私たちのまわりには沢山あり、それらが毎日体内に入ってきています。そうした現代の生活によって自然治癒力は弱まってきていることがあげられます。現代生活は体内にしても自然環境にしてもゆがみが生じやすくなっています。できるだけ自然で調和のとれた状態に修正していくことで自然治癒力を高めていくべきでしょう。自然とともに生きていることを忘れずに、都会で暮らしていても、自然との調和を生活の要とすることが大切だといえるでしょう。
posted by 東出孝治 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 免疫力・自然治癒力 | 更新情報をチェックする

免疫のしくみ

私たちの生活は、いろいろな食べ物や人混みの中などで、数え切れないほどの細菌と遭遇しています。免疫とは、私たちの体に入ってくるこれら細菌等の敵と闘い、体を守るシステムのことです。私たちの体はすぐれたこの仕組みによって、気づかないうちにいつも守られているのです。免疫システムは生まれながらに持っている「自然免疫」と生きて行くうちに後天的に力をつける「獲得免疫」の大きく2系統があります。

自然免疫の働きは、相手を選ばず、細菌の侵入や体内のがん細胞に対しても同じように働き、同じ敵が繰り返し侵入・発見されてもその効果に変化はありません。生まれた時から体に自然に備わっている抵抗力といえます。風邪にかかりやすい人、かかりにくい人は、この自然免疫の働きが大きく影響しています。

獲得免疫は自然免疫をくぐりぬけて侵入してきた外敵に対して集中攻撃を行います。おたふくかぜやはしかなどのウイルスに感染した場合に闘い、一度目の敵を記憶し、同じ敵を素早く鎮圧するので同じ病気にはかかりません。この獲得免疫は、生まれた時には備わっておらず、後天的に獲得されていく免疫です。獲得免疫を活用した予防が、皆さん何気に受けている予防接種ですね。

免疫のしくみ 免疫力は主に血液中の白血球がその役割を担っています。白血球は約60%の顆粒球、約35%のリンパ球、そして約5%のマクロファージで構成されています。マクロファージは顆粒球、リンパ球に敵の侵入を知らせる司令塔で、敵を丸ごと飲み込む大食いの食いしん坊細胞です。顆粒球は大腸菌やウイルスなど比較的大きいサイズの細菌と闘います。敵を包み込み、活性酸素をまき散らして化膿性の炎症を起こします。膿みや緑色の鼻水は顆粒球が細菌と闘った後の顆粒球の死骸です。敵をやっつける活性酸素ですが、過剰になると酸化を促進し、正常な細胞を傷つけて変異をさせてしまう原因になります。

小さなサイズの花粉やウイルスを担当するのがリンパ球で、闘いの指令を出すヘルパーT細胞、マクロファージから敵の情報を受け、敵と闘うキラーT細胞、敵に合わせて抗体をつくり闘うB細胞、闘いの終了を合図し、キラーT細胞の攻撃をやめさせるサプレッサーT細胞と、連携プレーで闘います。
免疫力という言葉は一般的になってきましたが、免疫は細菌などへの攻撃だけではなく、実は最も大切な事は免疫が上手く機能するために免疫系統で正しくコミュニケーショションがとれているかということなのです。マクロファージ、B細胞、T細胞はサイトカインという特別なタンパク質の受け渡しをして綿密なコミュニケーションを行なっています。サイトカインには、インターロイキン、インターフェロン、腫瘍壊死因子などがありますが、免疫系の細胞のひとつひとつが活性化されることで、細胞間でサイトカインの放出と受け取りが次々行なわれ、免疫細胞の活性化が加速度的に進むしくみになっています。
ところが、このコミュニケーションがうまくいかなくなることで、本来は敵と闘うはずの免疫機能が間違った方向に働いてしまい、自分自身を攻撃してしまうのが免疫異常の状態です。免疫系が間違えて皮膚細胞をアタックすればアレルギー・アトピー、関節軟骨細胞をアタックすれば、リウマチ関節炎、すい臓のランゲルハンス島ベータ細胞をアタックすればI型糖尿病になります。つまり免疫力とは免疫細胞が敵と闘う力とそれをつかさどる正しいコミニュケーションとが合わさって、免疫力が高いといえるのです。

私たちはとてもすぐれた免疫システムをもっていますが、残念ながら年齢とともに免疫力は低下していきます。あまり意識しなくても免疫力が保てるのは10代後半〜40代前半ぐらいと言われています。40代後半からは免疫を保つ工夫が必要ということで、今まで平気だったからと何もケアしないでいると、すぐにいろいろな不調を引き起こすことになります。さまざまな体のトラブルは50歳ぐらいからグッと増えてきます。免疫力が高い間は、体に少しくらい不調があっても抑え込むことができますが、免疫力が落ちるとそれを防ぎきれなくなります。健康に過ごすためにも意識して免疫力を保つ努力をしましょう。
免疫力の源は腸と保温

健康でいるために必要不可欠なのは、栄養と保温、睡眠、それに加えて重要なのは腸内環境を整えることです。それは命をつかさどるエネルギー源が腸に依存しているから。細胞呼吸と解糖によって行われたエネルギー代謝は腸から吸収した栄養を分解してそこで得られるエネルギーを生命活動に利用するプロセスになっています。つまり命の本質であるエネルギー源のすべては腸から取り込まれているのです。腸内環境を整えるにはクエン酸を含む梅干し、納豆菌を含む納豆、フラクトオリゴ糖を含むタマネギ、ニンニク、ゴボウ、乳酸菌やビフィズス菌を含むアルベックスといった植物性エキス、食物繊維グルカンを含む干しシイタケ、キクラゲ、シメジなど、整腸作用があって免疫機能を高める食品を摂るよう心がけましょう。また、腸の消化力は特に口腔内の咀嚼によって助けられます。よく噛んで唾液を分泌するという免疫の最重要システムを活用することが大切です。

腸内環境が改善されると、摂り入れられた食物が腸で分解吸収されて栄養となり、良い血液が造られます。普段の生活で、農薬や化学物質に汚染された食物やストレスなどの影響で、腸内環境が乱れると、血液が汚染され、ドロドロとした血液が造られることになります。血液は、全身の細胞に栄養や酸素を供給し、老廃物を運び出すなど大変重要な働きをしています。その血液がサラサラと全身の隅々へスムーズに行き渡ることで健 康的な身体を維持していくことが出来ますが、コレステロールの多い血液やドロドロした血液は、健康を害する元となりかねません。

食道、胃、腸などの消化管は特別な免疫システムを備えていますが、なかでもとりわけ重要なのが腸です。人間の免疫機能の60パーセント程度が腸管に集まっていて、それらは腸管連リンパ組織(GALT)と呼ばれています。そして免疫システムとは60兆個に及ぶすべての細胞群の細胞呼吸によるエネルギー代謝のシステムのことをいいますが、腸はそのすべての窓口になっていて、血液が腸から吸収された酸素や栄養、毒物から細菌、ウイルスまでをもすべての細胞群に配送しているのです。 また、小腸はメラトニン、コレチストキニンなど、たくさんの消化管ホルモンを分泌しています。メラトニンは、免疫力の低下を防ぎ、老化を防ぐといわれています。コレチストキニンは、興奮を鎮め、やすらぎや安心感を生み出すとされています。気功でいう丹田は内臓をコントロールする太陽神経叢という自律神経のネットワークに相当し、小腸にも相当すると考えられます。丹田は「精」をつかさどるといわれています。精とは生命の根元的なエネルギーの源、すなわち「元気」の源です。

腸は私たちの体で最大の免疫臓器で、腸をいかに元気で良好な状態にしておくかが、免疫力を向上させる大きなポイントです。したがって、免疫力を高めるには、呼吸を正し、腸の消化・吸収力を正常に保つ事が大切で、その為には暴飲暴食をやめ、胃腸を冷やさないことです。
冷たいものを摂ると、腸が冷え、それによってまずいことが2つ起こります。ひとつはばい菌が自動的にM細胞から白血球に入り、血液とともに体中をめぐること。もうひとつが、腸内の副交感神経を通じて神経伝達物質が脊髄のニューロンに作用し、その反応が大脳辺縁系に即座に伝わる事です。かき氷など食べた時に、なぜか脳がキーン!とした経験があると思いますが、これは三叉神経の冷反射です。氷温ほどに冷えたものを摂っていると呼吸器や腸や生殖器や脳にも障害を負います。また、寒冷刺激で腸の細胞は障害を受け、腸管に集まっている免疫系全体の60パーセントの細胞やリンパ組織がダメージを受けます。

例えば偏頭痛は冷えた腸の酸素不足に要因があり、自律神経系の内臓の筋肉を制御する内臓脳に起こると考えられます。そしてこれが過ぎるとうつ病になります。さらに腸が冷やされて大量のウイルス感染が脳神経細胞と腸の細胞に発生した結果、腸の神経細胞が死んでしまうと、脳細胞も崩壊し、代謝がうまく行かなくなります。これが日本人やアメリカ人に多いアルツハイマー病です。冷やし過ぎたビール、アイスクリームの食べ過ぎは要注意です。腸を中心に体を暖かく保っていれば全身の細胞がいきいきと活動し、細胞の新陳代謝がスムーズに行われます。昔から「冷えは万病の元」「体を温めれば病気は治る」と言われてきたのもこの理由からです。

体を温めるには遠赤外線を利用することも効果的です。遠赤外線は0.76〜1000マイクロメートルの波長を持つ電磁波で副作用もなくクリーンなエネルギーです。照射を受ける部分の分子に振動エネルギーを与えて運動を活発化させ、発熱させる作用があります。体を構成する分子の運動が活発になれば、当然細胞の活動も活性化します。そのため血行がよくなり体が温まるのです。また、遠赤外線を当てることによって体内の水分子が動きだし、水分子の間に挟まれていた有害物質や脂肪は解放されて体外に排出されます。これが遠赤外線による発汗・毒素排泄効果です。
活性酸素と現代病

私たちの体は、呼吸、消化、吸収で外部から取り込んだ物質によって、体内で膨大な種類の物質を作り出して生きています。日常的に呼吸し、体内で食物をエネルギーに変換する際に副産物としてできる活性酸素のフリーラジカル(強力反応性物質)がDNAを損傷したり、DNAや細胞を破壊し、細胞膜を酸化、多くの酵素やタンパクを破壊し、血液中の物質を酸化して血管内壁に沈積物を作り、脳細胞を破壊して老化を進行させるなど、さまざまな危害を加え続けています。実は、これが老化や殆どの難病が発症する原因にもなっていることが解明されてきました。

20世紀医学で克服出来なかった難病を列挙してみますと、がん、糖尿病、高血圧、リウマチ、アレルギー、アトピー、ぜんそく、痛風、腰痛、神経痛、うつ病、アルツハイマー、その他の生活習慣病、老化に伴う病気などと数多くありますが、これらは活性酸素による弊害から、健全であるべき細胞や細胞付近の物質までが破壊、または機能が低下し、代謝不全となり、発症することが指摘されています。

活性酸素は、体内の異物(細菌、ウイルス、化学物質など)や刺激(ストレス、紫外線など)に対し、免疫システムが防御の目的で、白血球中の好中球で活性酸素をつくります。つくられた活性酸素が適量なら異物を攻撃して私たちの身体を守ってくれます。しかし免疫異常があり、好中球で作られた活性酸素の量が多ければ、逆に身体(細胞や臓器)を傷つけてしまいます。結果的にこのことが、癌や脳・心疾患などの成人病や老化を引き起こします。
活性酸素は、細菌やウイルスをやっつけると同時に、私たちの細胞や臓器をも攻撃するため、活性酸素は「両刃の剣」といわれています。

私たちの体には活性酸素による被害を抑えるために、抑止(酸化防止、損傷防止)、修復(DNA損傷の修復)、排除(異常細胞の摘出除去)などの防御機構が備わっています。
「抑止」は、細胞の中でつくられている活性酸素分解酵素SOD(スーパーオキサイド ディスムターゼ)、GPx(グルタチオンペルオキシターゼ)などで、活性酸素を化学的に無害なものに変えてしまって、活性酸素の被害を阻止してくれます。
「修復」は、 DNAは活性酸素によって常時激しく損傷を受け、これには二重螺旋破断もありますが、多くの種類の酵素やたんぱくの連携活動で毎日猛烈な修復が続けられています。
そして 「排除」は、DNAの異常がもはや染色体変異の状態で修復できるものではないと、 その細胞または周囲の細胞の遺伝子が判断した場合、細胞自殺の命令が出て、この命令を受けた細胞は核破砕という即死的な激しい死に方で消滅するアポトーシスと呼ばれる細胞自殺です。これはがん細胞の排除は勿論、胎児の段階で異常が見つかった場合に奇形児が生まれるのを防ぐメカニズムにもなっています。
私たちの体は60兆個もの膨大な数の細胞で出来ていますが、その中で健康を維持するために死んでもらわなければいけない細胞があり、そのまま放置すると逆に私たちの生命が危うくなるのです。このように1日に約3000億個の細胞がアポトーシスで自発的に死んでおり、アポトーシスは、生物の体の形作りや細胞社会の秩序を守るためにかかせない仕組みです。
活性酸素から人体を守るための酵素SODの活動力は個人差もありますが、40歳を過ぎる頃から低下してきます。また高齢になるとアポトーシスは徐々に多くなるといわれますが、脳でのアポトーシスが多くなると老年期認知症となります。糖尿病では年齢によらずアポトーシスでB細胞が減少しているという見方があります。
活性酸素の発生要因として、農薬や加工食品などの化学物質、精神的ストレス、大気や水質の環境汚染、電磁波などさまざまなものがありますが、余分な活性酸素は現代病に深くかかわっています。
posted by 東出孝治 at 02:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 免疫力・自然治癒力 | 更新情報をチェックする
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